PP80_hedder.jpg


六甲山国際写真祭レビュー参加レポート

文責・写真(クレジット無のもの):柴田秀一郎

3日目

<サテライトワークショップ>

最終日のワークショップ会場が、山の上と神戸元町とで分かれて開催したことが惜しいと思われた。両方に参加できるよう、もっと地理的に近ければ、参加者の需要を満たすのではと思う。筆者は元町でのワークショップに参加した。

右の写真は神戸元町のギャラリー「TANTO TEMPO」にて。Fabrice Wangnerの講演のあとには質問とレビューが行われた。「ヨーロッパで出版できるかも?」と参加者が身を乗り出して、質問しているシーン。



 

WANGNERPB101922.JPG

全体に関して

とにかく日本で最初の試みをスタートさせてくれた、主催者の杉山さんをはじめとするスタッフ全員に感謝したい。これだけのレビュアーを日本に連れてくるということだけでも素晴らしい。コストやリスクもあるのだろうが、男気があって嬉しいと思った。ただただ感謝がある。

とくにアントワン・ダガタさんが私の写真集を大変気に入ってくれ、ずっと写真集から目を離さなかったことが、嬉しくて嬉しくて、一生忘れることができない思い出になった。
ただ自分自身、事前の準備を怠ってしまった。アルルのときは約4か月前から準備を行ったのだが、国内開催だとついつい準備が直前になってしまう。やはり海外だとコストに見合うように、事前に腹をくくっていたわけだ。

良かった点


1. やはり国内のため、現地入りが楽だった。アルルではフランスのバカンスの時期と開催期間が被るためもっとも飛行機代が高く、日本で大きな個展を開催する費用とほぼ同額になる。費用対コストを考えると、ホームでの開催は大変お得感がある。
2.海外の写真祭の場合、海外旅行に慣れていないと、飛行場からターミナルの駅に行きつくまで、そこから会場に行く電車を選ぶだけでも大変だし疲れる。日本だとこの心配がないから、レビューだけに専念できて良いとつくづく感じた。
3.レビュー参加者同士が、寝食を共にして、夜中まで写真に関して熱く語りあって、交流が深まり、共感と一体感ができたことは、価値があったと思う。

改善を求める点


1.今回は広くリリースされていなかったためか、メディアでの露出も少なかった。2年目以降露出が増えることを期待する。またそうなると、レビュアーの人数も拡大されて、より活性化すると思われる。
2. 地元の参加者が少ないことが気になった。今回は口コミによるのか、大半が東京から参加していた。来年以降、地元でも認知度が上がり、たくさんのレビュー参加者が増えていることを期待する。

その後の状況

筆者は、12月末現在レビュアーにコンタクトを取りつつ交渉中である。あいにくまだ具体的に報告できる成果は無いが、反応が良いレビュアーの方もいるので、これからが大事である。

海外での出版と写真展の実現に向けて、粘り強く働きかけていく所存である。

> 1 2 3


Editor's note メニュー

logo.jpglogo.jpg




メルマガ.bmpメルマガ.bmp